経済力と円とに対する国際信用が飛躍的に強大化

経済力と円とに対する国際信用が飛躍的に強大化

経常国際収支の黒字が正常状態化し、外貨準備が三〇億ドルをこし、さらに増大する情勢になったことは、さらにわが経済力と円とに対する国際信用が飛躍的に強大化したことを意味する。このことの質的変革は資本自由化のもとでは、わが金利引上げ等の金融引締め政策が、つぎのような矛盾をもたらす段階に転入しつつあることを意味する。

 

 

それは国内景気対策上金利引上げ等の引締め政策をとれば、外資が流入して、逆効果をもたらす作用が大きくなったことである。現に、最近における外人の株式投資の著増は、その一端を示すものであり、また長短外資流入が、大蔵省の規制的認可措置がなければ、さらに多大であるという事実がこれを語っている。以上のことは、わが景気調整政策につき、新たな問題が登場したことを意味する。

 

 

@は、従来のそれは国際収支が基準であったが、国際収支の黒字が正常化した現在においては、これに代わる新規の基準を至急設けねばならなくなったことである。その基準をなにに求めたらよいか。

 

Aは、金融引締めは(西ドイツが直面したように)、長短外資の流入を刺激し、逆効果を招く傾向が多くなりつつあるが、これにどう対処すべきか、である。もともと国際経済の発達と安定とは、国際収支の赤字国、黒字国、それぞれが守るべき節度、ルールがあってはじめて可能である。